不動産担保融資と不動産業の歴史

バブル期などの不動産業界は非常に規模が大きく拡大し、売り上げも優良な業界でした。

しかも不動産業界は参入が比較的容易なので、個人経営の不動産業者も入れれば、非常に大きな業界ということが出来ました。

2007年の不動産業界の売上高は、市場規模全体の業界の中でも、卸売業や小売業、建設業、運輸業、自動車製造業、電気機械器具製造業、娯楽業に次いで8位を占めていました。

今では不動産担保融資の会社もあるぐらいですし、不動産業界がなくなる事はありませんが、以前は飲食業や宿泊業よりも大きい市場規模だったわけです。

しかも大手の不動産会社は非常に歴史が古く、最も古い不動産会社は東京建物の1896年(明治29年)だとされています。

ダイビルは大正時代の創業ですし、三菱地所や三井不動産は戦前から営業されていました。

その後戦争が終わると、平和不動産、住友不動産、サンケイニュース、森ビルや森トラスト、野村不動産、東急不動産などの不動産会社が次々に起こりました。

このように、非常に古くからの歴史ある不動産会社は、旧財閥系企業と鉄道系企業に分けることが出来ます。

旧財閥系企業としては、三菱地所や三井不動産、住友不動産、東京建物があり、また鉄道系不動産会社というと東急不動産や京王不動産、小田急不動産、京急不動産、相鉄不動産、阪急不動産、阪神不動産、名鉄不動産などがあります。

サブプライム問題の影響

丸紅や伊藤忠都市開発などの商社系不動産会社やトヨタ自動車の東和不動産、新日本製鐵の新日鉄都市開発などのメーカー系不動産もあり、不動産業界がどれだけ勢いがあったか分かると思います。

ちなみに、大成建設などのゼネコンも不動産会社を持っています。

最近急激に増えてきたのが、野村證券が実質運営している野村不動産、オリックス不動産、みずほが合併開発したヒューリック不動産など、金融系不動産会社も顔を覗かせ始めています。

この他にも、外資系不動産屋や独立系不動産会社もありますので、非常に広い裾野を持っている業界ということがよくわかります。

さてそんな大きな不動産業界も、2007年8月にアメリカで起きたサブプライム問題の影響を受けて、金融機関が不動産会社向けへの融資を縮小したため、倒産する企業が相次ぐ羽目になりました。

そして倒産する不動産会社が増えたことで、有力ゼネコンも倒産することになったりして、不動産業界の衰退が懸念されています。

この不動産業界縮小の流れはとどまるところを知らず、デベロッパーの経営破綻にまで至るようになってしまいました。

不動産担保融資なども頑張っていますが、この流れは現在も続いていて、不動産業界の回復の兆しはまだまだ先になるものとみられています。